開店までの道のり #1

ご挨拶とこの記事の趣旨について

 

おはようございます。
こんにちは。
こんばんは。
私、有路友紀(ありみちゆき)と申します。
下の名前はともかく、名字は珍しいので覚えていただけると嬉しいです。
突然ですが私、このたび本屋をはじめようと思います。
オープンは来月…とかそういうことではなく、来年内を目途に考えております。
まだまだ先なのになぜ、このようなサイトを立ち上げたのか。
それには大して深くない理由がございます。

「自分のお店を持ちたい」

そう夢を抱く小売業の店員は多いと思います。
しかし、いざ行動をと思うと、何をしたら良いのか、分からないことが多くはありませんか?
私は思い立ってからまず、偉大なグーグル大先生に「本屋 はじめかた」と聞いてみたのですが、具体的といいますか、マニュアルのようなものが何ひとつなかったのです。
困りました。
困った私はTwitterを始め、様々な方とお話して知識を吸収していきましたが、ネットにこういった情報が垂れ流されていてもいいのではないだろうか、そう思ったのです。
そう思ったので、ありのまま垂れ流すことに致しました。
はじめに断っておきますが、私は書店員歴1年ほどのペーペーでございます。
私が考えている本屋にはカフェも併設することを予定しておりますが、なんと飲食業に関してはまったくの未経験、素人でございます。
そしてこれが最も重要なのですが、私はとても適当な性格でございます。
どれほどかといいますと、高校卒業時に友人から

「将来なにするの?」

と聞かれ

「適当にぷらぷらと生きてく」

と答えたほど適当に生きようとしております。
そんな適当大魔神の私が本屋をはじめて、そして継続して営業できれば、

「こんな人でもできるんだ」

「私もはじめてみようかな」

と、きっとハードルが下がると思うのです。
そして次々に町に書店が増え、出版業界に貢献する。
そんな夢を見ております。
長くなりましたが、以上がこの記事の趣旨になります。
読者のみなさま、これから長くお付き合いできればとても嬉しいです。

 

私の本屋遍歴

 

Twitter等でキラキラ輝いている書店員さまたちは、それはもう子供の頃から大の本屋好き、という方が多いです。
本好きではありませんよ。
本屋好きです。
本があって、本が売られている、その空間が好きなのです。

「じゃあ、本屋をはじめたいと言うくらいだから、あなたも相当本屋が好きなんですね」

そう思ったそこのあなた。
白状しますと、私はそうでもありません。
子供の頃の本屋の記憶なんてこれっぽっちもありませんし、あまり本は読みませんでした。
なぜなら私はスポーツマン…いえ、スポーツウーマンだったのです。
小学生の頃からスポーツ漬けの毎日。
中学生になる頃には、とある競技で日本代表をつとめておりました。
読む本といえば、筋肉や体の図解、栄養学、スポーツ心理学の本など、全てスポーツに役に立つと思われるものばかり読んでいました。

「将来はスポーツ関係の仕事をしているのだろう」

と漠然と考えていたくらいです。
そんな私が、なぜいま本屋をやろうとしているのか。
それは大学生のとき、追い詰められた状況にあり、そこで本に逃げ道をつくってもらった、という経験があったからです。

 

人生で初めて躓きました

 

長らく競技者として生きてきた私でしたが、大学ではサポート側にまわり、とある体育会の部活動でマネージャーをつとめることにしました。
というのも、自分の競技者としての能力に限界を感じていたからです。
もちろんとてつもない努力をした上での決断ですし、かといって血反吐を吐くほどの努力をしたわけでもないのですが、なんとなく、自分の限界のようなものを悟りました。
あのまま続けていても、世界でメダルは取れなかったでしょう。

「趣味として楽しめばいいじゃない」

というお声もたくさんいただきましたが、私にとってスポーツとは、成績に直結してこそ楽しいと感じるものでした。
そういう考え方の私でしたので、生涯現役は無理があるし、今のうちにサポート業の勉強をする方が合理的なのでは、という考えに至り、あの部活の門を叩いたのでした。
そこで何年かは楽しくやらせていただいたのですが、最上級生となりチーフマネージャーを任され、上手く後輩たちをまとめることができずに悩みが増えていきました。
後輩たちは私についてきてくれませんでした。
なぜなら、私は仕事ができなかったからです。
あの世界では、運動の成績が良い選手、仕事ができるマネージャー、というもの以外に価値はありませんでした。
さらに、私は1番協力しなければならない監督との相性が最悪でした。
他の部活はどうなのか分かりませんが、私が所属していたところは、選手のために尽くすのではなく、監督の手足となって働くこと。
それが良いマネージャーの条件でした。
私にはそれができなかったのです。
監督は、私からすれば、とても嫌な奴でした。
でも、彼が言うことは間違っておらず、正論がほとんど。
私にはそれを実行できる力量がなかったのです。
誰が悪いとかではありません。相性が悪かったのです。
そして私はよく体調を崩すようになりました。
原因は女性特有のもので、ホルモンバランスが崩れめまい、吐き気、頭痛、憂鬱な気分が続くなど。
部活をよく休むようになりました。

「マネージャーのくせに使えない」

「いらない」

「気が利かない」

「後輩の方がよっぽど信頼できる」

そう言われ傷つき、みんなの目が怖くて仕方ありませんでした。
「体調不良で欠席」の連絡を部活に入れたあと、携帯電話の電源を切り、家に閉じこもることが多くなりました。
私は、このときおそらく初めて、人生というものに躓いたのです。
そんなとき、ふと、本棚が視界に入ったのです。

「なんでもいい、とにかく現実から離れられるお話に浸りたい」

その一心で、今まで読まなかった本を、とりわけ漫画を貪るように読みました。
仲村佳樹さんの「東京クレイジーパラダイス」、「スキップ・ビート!」。草凪みずほさんの「暁のヨナ」。最富キョウスケさんの「QQスイーパー」。ヤマザキコレさんの「魔法使いの嫁」。花田陵さんの「デビルズライン」。篠原千絵さんの「天は赤い河のほとり」。
どれも非現実的なお話ですが、女の子たちが生きるため、大事な人を守るため、夢を叶えるために奮闘して、成長し、強く美しくなっていく。
彼女たちは架空の存在ですが、私にとっては十分すぎるほど、力をもらえる存在でした。
しかしいざ現実に戻ってみると、私は怖くて何もできませんでした。
結局、1年で1番大事な試合を直前にして、部活を去ることになったのです。
急に後輩たちに仕事を押し付け、本当に申し訳ないことをしたと思っています。
誰も助けてくれませんでした。
でも振り返ってみれば、私は誰にも「助けて」と言わなかったのです。
スポーツのため、スポーツと共に生きてきた私は、その世界から離れることを決断しました。
私に夢を見させてくれた、心を軽くしてくれた、本たちを抱えて。