開店までの道のり #4

物件探しと資金繰りについて

「本の本屋」という、お店のコンセプトを決めた2018年6月頃、次に私が考えたのは、営業してどうやって黒を出していくか、ということでした。
通常なら(そもそも本屋を始めるのにマニュアルなんてないのですが)、ここで物件探しや資金繰りについての準備を並行して行うところですが、先日の記事にも書いた通り、私にはその必要がありませんでした。
なぜかと言いますと、すでに目をつけていたからです。
この話をするには私の家族の話もしなければならないので、軽くかいつまんでご説明いたしましょう。
まず、私の父は会社を持っています。
元々は父方の祖父が始めた事業で、電機系の法人会社なのですが、それを父が継ぎました。
父は現在会長、叔父が現社長です。
その会社の所有するビルのひとつが、1年ほど前に使われなくなりました。
ここまでくればお察しの通り、私は「親のコネと金を使えばいいんじゃね」作戦を決行いたしました。
そこで、元々そのビルの運営をしていた叔父にコンタクトを取り、本屋をはじめたいのでこの場所を使わせてもらえないかと打診しました。
叔父は、本屋なんて儲かるの?まぁいいけど、と広い心で歓迎(?)してくれました。
場所の使用許可がおりれば後は自分の資金と借入でなんとかしようと思っていたのですが、なんと、叔父が本屋を新規事業として会社で運営することにしてくれました。
つまり、詳しい金額はまだ言えませんが、使える予算が何倍にも膨れ上がったのです。
ということで、もしこのサイトを「いつか本屋をやるときのために」と見ている方がいたら、この辺りについては特殊なので参考にならないかもしれません。
私から言えることがあるとすれば、「使えるものは使っておけ」ということくらいです。
へけっ。

 

本屋は本だけで食べていけないのか

本屋ですから、本を売るのは当然のこととして、実際問題、本の売り上げだけでお店を維持していくのは、今の時代厳しいと言われています。
なぜなら、1冊の本を売ったときの書店の取り分が少ないからです。
これはおそらく、本という商品が著作物だということと、本の特殊な流通経路が関係していると思われます。
本の売り上げの内訳は、大まかに分けると、「著者・版元・取次・書店」です。
著者への支払いは印税といって、これは有名なものですね。
出版社に売上が配分されるのもなんとなく理解できると思います。
おそらく、本のことをよく知らない人からすれば、「取次」というのが「はて?」となる部分でしょう。
本は出版社から直接送られてくるものもありますが、その大部分は取次店を通して送られてくるのです。
この取次が、個人が書店を開く際の難関となるのですが、また詳しい話は後日にまわします。
結論として言ってしまえば、1冊1000円の本を売ったとして、取次を利用した際の書店の取り分は約200円です。
大手チェーン店ではなく、個人が開くこじんまりとした書店で、1日にどれほど本が売れるでしょうか。
逆算して考えてみましょう。
月に給料が30万円欲しいとします。
ランニングコストや人件費(スタッフ2名程度として)、本の仕入れのお金などの経費を考えると、少なくとも純粋な売り上げが月100万円ほど欲しいところです。
月25日営業として、1日に必要な売り上げは4万円。
業界が右肩下がりのこの時代、この数字は結構厳しいと思います。
みなさんは本屋さんに行くとして、毎回必ず本を買いますか?
そして、毎回1000円、2000円と落としていくでしょうか。
もちろん本屋に行って散財するのが趣味の本好きの方はたくさんおられると思いますが、平均値的には、2回に1回文庫本を買う、なんて人が多いのではないでしょうか。
そう考えれば、本だけでやっていくのは厳しいという想像ができるかと思います。
「ブックカフェ」と呼ばれるお店が増えてきたのも、そういった事情があるのです。
元来、本は様々なものと相性が良いと言われています。
コーヒー然り、美容室に置いてある雑誌然り。
ペットショッブに動物の飼い方の本があってもいいし、銀行に資金運用の本が置いてあっても良いかもしれません。
ここで私は安直にも、本屋のとなりにカフェスペースを設けようと考えました。
なぜなら、単純に私もカフェが好きだからです。
まだ本に興味のなかった学生時代は、リタイアして喫茶店をひらくのが夢でした。
ここで、再び身内が登場します。
叔母です。
叔母は紅茶マイスターを持っており、また料理上手。
ここは叔母を頼らずに誰を頼る、ということで、飲み物は紅茶メインにすることにしました。
コーヒーもちょろっとあります。
しかし、ここで重大な発表をしますが…。
実は私、紅茶飲めません。
そんなこと言っていいの、という感じなのですが、嘘をつくのが苦手なのですみません。
分かる人には分かっていただけると思うのですが、ストレートティーならともかく、フレーバーティーのような、人工的に香りづけされたものが苦手で…。
グミとかアメとかガムもダメなんです。
しかし、安心してください。
店主は飲めませんが、味・品質は叔母のお墨付きのものを仕入れますし、淹れ方も勉強します。
紅茶の匂いに顔をしかめているかもしれませんが、何卒よろしくお願い致します。

それと、もうひとつ追加しようとしている要素が、ペットの入れるカフェです。

ご近所には犬を散歩している人がばらばらいらっしゃるのですが、あまり犬と一緒に食事がとれるようなカフェがまわりにないのです。

犬だけでなく、猫や鳥や爬虫類なんかも連れてきていただけたら、結構楽しい感じになるのではないかなと妄想しています。

食事をとるところですので、衛生面で気になる方もいると思います。

なので、エリアの区別はつけようと考え中です。